人生、しみじみと・・・

一児のパパTonyが、日頃のあれやこれやを斬ります。

国立大附属小学校受験③〜一次合格発表〜

一次合格発表の日がやって来ました。
我が子が試験本番で持てる力を出し切ったことで、できれば「合格の夢を叶えさせてあげたい」と願う私たち夫婦でしたが、この日が近づくにつれて、家内のため息の数がどんどん増えてきました。「一次に受かったら、あとは二次検定(抽選)にすべてがかかる。そうなると抽選を引く自分の責任が重大になる」からに他なりません。
試験前に家内が、「もしお母さんが抽選に外れたらどうする?」といたずらっぽく笑いながら訊いて(こっそり予防線を張って)いましたが、対する我が子はケロッと「お母さんなら許す」と答えていました。優しい子です。
でも、それもこれも一次検定に合格していることが前提。合格しなければその先はありません。
兎にも角にも、我が子の一次検定の結果、合格か否かがまさに今日決まるのです。


数日前から家内はさすがに一人では怖くて見に行けないと言っていたので、私もあらかじめ会社に有休をもらって、この日は二人で見に行くことにしていました。
家から附属小の最寄駅まで約40分。その間やはり家内の口数は少なく、代わりにため息が何度も漏れていました。


地下鉄を降り、通りを歩く。そして運命の小学校正門前。
一次合格者発表開始予定と同時刻の午前11時に到着しました。すでに正門前には2〜30人ほどの人だかり。見るとその人混みの向こう側には早くも大きな掲示板が置かれていました。
どうやらもう合格者の番号が発表になっているようでした。
「やだ、どうしよう? パパ一人で見てきて」と家内。私はその言葉に頷いて歩き出すと、結局家内もすぐ後を付いてきました。
人混みをかき分け、二人で番号が記された大きな告示掲示板を凝視・・・、そして、ほぼ同時に・・・、


「あった!!」


我が子の受験番号が、そこにあったのです。
一瞬私は我を忘れて、思わず「よし!!」と小さくガッツポーズをしてしまいました。
「◯◯ちゃん!」と涙を堪え切れず私に泣きつく家内、その横で私は、「本当に頑張ったんだ、あいつは! よくやったぞ!」。そう小声で呟きました。
わずか3〜4ヶ月の猛勉強で、我が子は見事に結果を出したのでした。
二百数十名の男子が数十名に絞られた一次試験を合格し、いよいよ明日、最後の48名を選ぶ二次検定の抽選を迎えることになったのです。それは、我が家の「大いなる挑戦 第一幕」の最大のクライマックスです。


帰宅して、やがて幼稚園から帰ってきた我が子に「一次検定合格」の報を伝えました。
我が子は飛び上がらんばかりに喜んでいました。
昨日までは、「残念ながら合格できなかった場合は、それも我が子の人生に必要なことと受け止める」と言ってはいましたが、ここまで来たら、我が子に本当に国立附属小に入学させてあげたいと、心から思います。
同時に、一次に合格したからと言って、我が子が慢心することがないように諌めなくてはなりません。すべてが順調に運んでいる時こそ、冷静に自分自身や周りをよく見つめなおすことも大切です。
私は我が子に、自分だけの力でここまで来たのではない。たくさんの人のサポートがあってここまで来たのだ。だからそういうサポートをしてくれた全ての人たちや、自分自身を産んでくれたご先祖様やお爺ちゃん、お婆ちゃん、お父さん、お母さんや、教えて下さった塾の先生、幼稚園の先生・・・、すべての人に心から感謝すること。そして、一次に合格したからといって決して天狗にはならず、残念ながら一次を通過できなかった人たちにも、常に謙虚な気持ちを持つべきであることを、我が子に言って聞かせました。
同時に私もかつて学生時代の受験の際、今は亡き両親は身をちぎられるほどの思いで私の合格を祈ってくれていたのだということ。その思いも知らずにわがままばかりを言っていた時代があったことが今さらのように思い起こされ、あらためて仏前に手を合わせ感謝の意と懺悔を捧げました。
今は親となり、我が子のことを案じる日々ですが、いつかきっとわかってくれる日が来るのだろうと思います。


さあ、いよいよ明日が国立大附属小学校入学検定の最後です。
寝る直前までため息の絶えない妻にも、明日もう一日だけ頑張ってもらい、私たちの、そして我が子の夢が実現することを、職場で仕事をしながら祈りたいと思います。


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国立大附属小学校受験②〜本番〜

ついにこの日がやってきました。
朝、まずは起き出してきた我が子に気合を入れるためにハイタッチ。その時の我が子は明るい笑顔で、変な緊張もありません。
親の私たちでさえ緊張する一次検定、試験本番だというのに、我が子はいつもと変わらず朝のテレビの情報番組を観ながら朝食。淡々としています。


思えば、受験準備を始めてからというもの、勉強中は勿論、夕食時のテレビは我が家では禁止となり、iPadのゲームも一切させていませんでした。その間、我が子もただひたすら問題のプリントばかりと向き合ってきました。
まだ6歳。遊びたい盛りにもかかわらず、不満も言わず健気に頑張ってきた我が子に、ごめんねといつも心の中で謝っていました。


我が子が国立附属小に行きたいと思うようになったのは、受験させることを決めてから一度校舎を見せに連れて行ったことも影響していると思いますが、それ以上に私と家内が食事時によく話題にしていることで、「お父さんもお母さんも僕が附属小に入ってほしいと願っているんだ」という意識が強く働いていたのかも知れません。そして、「合格してお父さんやお母さんの喜ぶ顔を見たい」とでも言うかのように、自分の目標として精一杯頑張ってきたのではないでしょうか。
そう考えると、正直ちょっと可哀想かなと思うこともあります。しかし、子供に勉強をする環境、習慣を与えてあげられるのは私たち親しかいません。
勿論、仮に合格して附属小に入ったからと言っても、その後遊んでしまっては意味がありません。要は、子供自身のやる気を引き出させ、努力して勉強を続ければ、必ず結果が出るのだということを、早くから認識させることが大事。
後々我が子が高校や大学に行く頃に、行きたい私立の学校に簡単に行かせられれば悩みはないのですが、我が家の経済状況も限度があります。そうそうお高い進学塾にも通わせられませんし・・・。
であれば、せめて実力が身につくような環境に子供を置いてあげて、国公立での志望校に十分行けるという所まで導いてあげたいというのが親心だと思うのです。


さて、我が子の人生初の入学試験という今日も私は仕事のため、試験に付き添うのは家内に任せていつもの時間に家を出ましたが、我が子には「精一杯頑張って来なさい。お父さん、祈ってるからね」と声をかけました。
「はい!」と元気な返事の我が子に安心。それでも仕事中は時計ばかりが気になり、そわそわするばかりでした。
仕事を終えると脱兎の勢いで家路を急ぎ、家の玄関を入るとすぐに、「ただいま! ◯◯、お疲れ様、どうだった?」と我が子に訊くと、「できたよー!」と明るい返事。それも模試や過去問に比べて簡単だったとのこと。
ホッとした反面、私は逆に少し不安になりました。というのも、ネットでは「ペーパーの成績が良い子が受かるとは限らない」というある種の定説で溢れていたからです。どういう基準で、どういうことが出来たら合格なのか誰にもわからないのですが、幼児教室やブログなどで共通しているのは「先生の話をよく聞ける子が受かっている」ということです。
尤も、実際には我が子が自分で言うほど出来ていなかったのかもしれません。
それでも、我が子は他に襤褸を出すような致命的な失敗もなかったようで、表情には力を出し切った感、達成感のようなものが窺えました。それを見ることが出来ただけでも私はとても満足しました。


「いや、ここで満足してどうする?」と思われるかもしれませんが、この子がこれまでのたった数ヶ月間でこんなにも成長し逞しくなったのを見て、私は嬉しくてたまらなかったのです。
どのサイトにもあるように国立小の受験は最後は「運」です。一次を突破しても、抽選で外れれば入学は出来ません。それでも昨日も書きましたが、私たち家族は、もしそういう結果になったとしてもそれが我が子にとって必要な道として受け止め、地元の小学校で前向きに、プラス思考で進んで行こうと思っています。


何か憑き物が取れたようにまったりとしている我が子は、「今日だけはゆっくりさせてモード」に入ってしまい、「どんな問題が出たの?」「先生との個別テストで何を訊かれた?」という私たちの質問に「忘れた」と言って答えてくれません(笑)ので、詳細はわかりませんが、きっと自分なりに何か手ごたえがあったのでしょう。今夜はとりあえず、ゆっくり休ませることにしました。


ただ、付き添った家内の話によると、試験会場である校舎に着くと、話しかけようとする家内を「し〜っ!」と人差し指を口に当てて制止し、「ここからは喋ったらあかん」と言ったそうです。
試験場前に来ていた進学塾MやKの先生たちも、「◯◯ちゃん、頑張ってね!」と声をかけていただいて、「(リラックスした)いい顔してるわ。これなら大丈夫や」と言われたそうです。
また、ペーパーテストの最中に斜め後ろの席の子が、緊張からか、或いは問題が解けなかったのか、いきなり泣き出してしまい、周囲が異様な雰囲気になっていた時に、ティッシュペーパーを差し出してあげたと話していたそうです。
確かに、私は「行動観察」のときの注意事項として、「転んだり怪我をした子は助けてあげなさい。自分のことしか考えないという態度は絶対にするな」と厳しく教えましたが、まさかペーパーテストの時にもそれができたとは、私もびっくりしました。
我が子は私たちが思う以上に、塾や私たち両親の教えをきちんと理解しており、それを忠実に守って受験してくれていたようです。恐るべき冷静さと、恐るべき舞台本番の度胸です。
我が子のこのティッシュの件が、正解なのか不正解なのか、また試験の評価にどう影響するのかは私にはわかりません。しかし、やったことは、人として決して間違ってはいないと思いますし、このエピソードで我が子には「恐れ入りました」と頭が下がる想いです。


今はただ、出来ることなら我が子の頑張りにご褒美を与えてあげたいと願うばかりです。


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国立大附属小学校受験①〜大いなる挑戦〜

明日に国立大附属小学校の入学試験を控え、今我が子はすやすやと眠っています。


多くの親御さん方はお子さんの「小学受験」に向けて、それこそ3歳頃から幼児教室などで準備をして来られたかと思いますが、我が家が子供に小学校受験をさせようと真剣に思い立ってからまだ半年足らず。夫婦一体となって厳しい特訓でここまで来ました。
当初文字通り右も左もわからなかった我が子が、今ではよくぞこんなにも成長してくれたと思います。


実は我が子も3歳の頃に、暫く幼児教室に通っていましたが、引っ越しや家内が働きに出たのを機にやめてしまい、それからは幼稚園と英会話スクールのみ。
お陰で幼児教室で習ったことは全て(行っていたことすら)忘れてしまい、せいぜい足し算・引き算、ひらがなで自分の名前を書くことぐらいで、入試問題などはこれまで全くやらせていませんでした。
子供の進路を常に考えていた家内も、子供が年中から年長に上がる頃には半分諦め気味で、家のすぐ近所の小学校に入れることを考えていたようでしたが、昨年の9月上旬に国立大附属小入試の説明会があり、夫婦揃って参加してからは、本格的に「受けさせてみよう」ということになりました。


そこからは、家内が書店やネットで問題集を買い漁り、我が子に片っ端から教えながら一問一問解かせていく日々の繰り返し。
そしてまずは試しにと、進学幼児教室Mの模試を受けさせました。ここは父兄への説明もきちんとしていて、試験の難易度が高く生徒一人一人の観察などもしてくれるので、暗中模索状態だった私たちにとっても大変勉強になる塾でした。しかし、その模試の結果は散々。ペーパーは解けない上に、試験中キョロキョロ、足をぶらぶらさせるなど態度も最悪。
そこからは、毎日家内の厳しい叱声がこだまし、我が子はその度に泣いていました。
きちんと準備してきた方々は「え?」とお思いでしょうが、我が家では、まずは幼稚園と小学校との境目を認識させ、基礎からみっちり覚えさせることから始めなくてはならず、悠長なことなど言ってられませんでした。
しかしそんな我が子も、意外にも負けずについてきて、普通なら「もう嫌!」と逃げ出すところ、健気にも「国立大附属に行きたい!」と言って絶対に勉強をやめませんでした。その根性は大したものだと親の私でも思います。
そして、毎日毎日問題を解いて勉強していくうちに、徐々にですが不正解の数も減っていきました。上述した進学塾Mでも点数が少しずつ上がり、そして難易度が少し低い別の進学塾Kの講座や模試も受けると、いきなり上位の成績を取るなど、目に見えて成長していることがわかるようになりました。
勿論ペーパーだけでなく、個別テストの想定問答やハサミ使い、紐結び、箸つまみなども日別に決めて毎日取り組みました。
子供の飲み込みは本当に早いものです。今ではほとんど難なくこなせるようになりました。
当初箸にも棒にもかからなかったM塾では、試験直前の最後の講座で初めて「よく頑張りました」のメダルをもらい、「早くお父さんに見せたい」とウキウキしていたようです。K塾の講座でもたくさん花マルをもらいました。
自分自身でも相当自信がついたようで、試験本番直前にして眩しいぐらい瞳が輝いています。


勿論、これだけで受かる保証などどこにもありません。そんな簡単なものではないことは十分承知しています。どういう結果になるかは神のみぞ知るですが、この受験準備の日々で、同じ目標に向かって突っ走る中で、家族が団結し、一つになれたような気がしています。
そして今は「たとえ残念な結果になったとしても、それが我が子にとって今一番必要な道なんだ」と受け止める覚悟もできましたし、「この勉強漬けの日々で得られたものは全て、別の小学校に行くことになってもきっと我が子の血となり肉となる」と信じています。
それだけでも、挑戦した意味は大いにあると思います。勿論、これまでの我が子の頑張りを見てきた私たちは、「できることなら合格させてあげたい」と切に思いますが・・・。


私たち一家の「大いなる挑戦」の第一幕が、間もなくクライマックスを迎えようとしています。


明日の朝、試験会場に向かう我が子に、何と声をかけようかと色々考えてみましたが、やはりこれに尽きると思います。
「自分を信じて、精一杯頑張りなさい」



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